電話一本で本格霊能者に相談

慈念(じねん)

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愛を支配する、因果の法則

前世因縁と生き霊因縁が錯綜した泥沼愛の地獄!最愛の夫を奪ったのは、丑の刻参りも辞さない最凶の女だった!~後編~

室内で起きる騒霊(ポルターガイスト)現象が、狂的な妄想を抱いた1人の女の生き霊が引き起こしたものであることが分かり、対策に乗り出す霊能者。しかし遠隔霊視のビジョンに現れたのは、当の女と相談者の夫が密かに逢瀬を重ねている場面だった。逆上する相談者を必死になだめながら、霊能者が用いた最終手段とは?

差出人のない封筒に同封されていたのは…

A子さんの実家に異様な封書が届けられたのは、ゴミの持ち去り事件が起きてから2ヶ月後、K哉さんとの結婚式をいよいよ目前に控えた頃でした。

「その日は土曜日で、私と夫は昔のサークル仲間が開いてくれた前祝いのパーティに呼ばれていました。そこから帰宅したのはもう日が変わる時分で、彼も一緒だったんです。送ってもらうついでにこっちの実家に泊まることになっていて…。で、玄関ドアを開けたら、居間の灯りがまだ点いていました。父も母も起きている様子なのにどうして出迎えてくれないのかなって…」

連れ立って室内へ入ると、卓上に封が切られた手紙のようなものが置かれていました。異様なことにその封筒も便箋も、全てまだらな真紅に染め上げられていて、さらに宛名の部分にはA子さんとK哉さんの名前が敬称抜きの連名で記されていたそうです。

「何、これ?気持ち悪い…。誰かの手紙なの?」
恐る恐る訊ねると、父親は憮然として封筒の裏を返し、
「夕方、ポストに突っ込まれていた。おまえたちの名前があるだけで差出人はないし、切手も貼っていない。つまり誰かが直接、持ってきて投げ入れたってことになる」

「私たち宛てなのに、勝手に開けて中身を見たわけ?」
「この前のゴミ泥棒の件もあるし、こんな気味の悪いもん、開けてみないわけにはいかないだろっ」父親はそう怒鳴りながら、2人に座るよう目配せをしました。
赤い便箋の表には大きく歪んだ筆跡で、

「うしのこくまいりをしたのにぜんぜんきかない のこりはかえす」

と書かれており、開いた封筒をあらためて見返すと、その開いた口から細くて長い毛髪が数本はみ出しているのが見えました。つまりそれは、盗まれたゴミ袋の中から採取されたA子さんの頭髪の筋であったわけですが、当然ながらそんなことまでは思い至りませんでした。

しかし、父親に「誰かに恨まれているのか?」と問い掛けられると、K哉さんがやにわに土下座し始め、「僕の方に心当たりがあります!アイツの仕業かもしれません!」と、過去にバンド内で起きたストーカー被害についての告白を始めました。A子さんはその時に初めて、Y恵という女の存在を知ったわけです。

ただ、Y恵からの嫌がらせは後にも先にもその1度だけ。少なくとも結婚してからの7年間は、何事もなく過ごしていました。それがなぜまた急に彼女の影がちらつき始めたのか、その辺りの謎を突きとめることがこのトラブルを解決する鍵だと直感しました。

遠隔霊視のビジョンに現れたのは、暗がりで淫靡に寄り添う男女の姿だった

「あの時、本当に私の髪の毛を使って丑の刻参りをしたんでしょうか?」
「さあ、その辺のところはよく分かりませんが。でも、とくに心や身体に異常が起きるということはなかったわけですよね?」

「はい。何も起きなかったと記憶しています。結婚式もつつがなく終えることができましたし」
「いずれにしても、誰かを呪った人間が後で当の相手にその種明かしをするというのは、絶対に避けるべきことなんです。呪いの術自体が無効になったり、下手をしたら呪詛返しを受けることになったりしますからね。それを敢えてやるというのは、本当にズブの素人だったのか、それともよほど狂っているのか…。私は後者のような気がしますが」

ともあれ話の全容を把握することができたので、そこから本格的な霊視に入りました。Y恵の生き霊の存在はすでに感知していましたから、その波動の痕跡をたどることで現実の彼女自身の現状も容易に見ることができると楽観的に捉えていました。

しかし実際にそれを試みると、まるで深い霧の中を手探りで進むような状況が続き、経験上こうした場合は呪術や霊術に拠る煙幕が張られていることが多いので、ここで初めて緊張が走りました。 何者かが人工的に作り上げた霊幽体のバリアに跳ね返されながらも、何度か繰り返して突破を試みていると、やがて少しずつビジョンが現れてきました。そこには薄暗くて広い空間が広がり、酒類が並んだカウンターや革張りのボックス席などが点在していたので、一見して水商売関係の店だと分かりました。

さらに焦点を絞っていくと、お互いの身体を密着させながら仲睦まじげに談笑する男女の姿が見えたので、具体的な状況説明は伏せたまま男性の容姿をA子さんに確認すると、あろうことかK哉さんその人であることが分かりました。

一方で女性の側は間違いなくY恵と同じ波動を発していたのですが、現実の顔形が生き霊のそれとは大きく異なっており、当初は何らかの憑依現象、つまり生き霊が別の女性に取り憑いているのでは?と考えてしまいました。その判断が誤りであったことは、直後に分かったのですが…。

念のため、Y恵の生き霊の方へ焦点を移し直したところ、その体型や骨格がK哉さんを接待しているホステスに酷似していることに気づいたのです。そこでようやく霊視の対象が、当人の美容整形後の姿であることを理解しました。私が探り出した真相の断片は次の通りです。

  • Y恵はK哉さんのことを諦めていなかった。
  • 彼女は空白の7年間に度重なる美容整形手術を受け、現在ではまるで別人の姿となって、水商売の店にホステスとして勤めている。
  • そして何らかの方法でK哉さんへの再接近を果たした。2人の間にはすでに肉体関係もあるはず。
  • A子さんの身に起きた一連の現象は、この2人の再会を境に起き始めたものと思われる。
  • またこの一件には、専門家による呪詛の関与も窺われる。こちらの霊視を阻むほどの強烈な呪力はY恵自身が修行して得たものなのか、あるいは第三者に依頼したのかは今のところ不明。いずれにしてもA子さんは、かなり危険な状況に置かれている。

以上のような霊視結果をどう処理すれば良いのか迷いましたが、結局はありのままを話すしかありませんでした。と、次の瞬間、凄まじい怒りと当惑の感情が伝わって来たかと思うと、そのまま一言もなく通話が途切れました。

当事者3人の前世因縁を透視した霊能者。そこで分かった新たな事実とは…?

A子さんから再び指名をいただいたのは、中途半端に終わった初回の鑑定から約2ヶ月後のことでした。いくぶんか冷静さを取り戻したようで、前回の非礼を丁寧に詫びて来られ、その後の経緯についてお話しいただきました。

「主人について先生がおっしゃったこと、全部本当のことでした。今年に入ってからやけに残業が増えたなって薄々疑ってはいたんですが、試しに勤め先に確認を取ったら、『その日は定時に帰っているはずです』って。それで徹底的に問い詰めてみたら、ホステスと浮気していることをようやく認めました。そこって最初は仕事の接待に使った店だったらしくて、その後も馬鹿みたいに1人で通い詰めて…」

当初の推測とは少し異なる部分があることが分かりました。K哉さんとY恵はその店で偶然に再会したようでした。もちろん彼の方は自分の浮気心をくすぐってきたそのホステスが、まさかY恵であるとは気づいていなかったわけです。それにしても、知らずに同じ地雷を2度も踏み抜くというのは、当事者間によほど深い縁が存在することの証左です。この点が非常に気に掛かり、3人の前世関係を探ってみることにしたのですが、そこで新たな事実が判明しました。

正確な年代までは分かりませんが、そこは今から数百年はさかのぼった封建時代でした。場所も少なくとも日本ではなく、中国大陸のいずこか朝鮮半島のようでした。
当時のK哉さんとA子さんは貴族の家の跡取り夫婦として裕福に暮らしており、かなりの数の奴卑(ぬひ)を抱えていたようでした。そして、その中の1人が前世でのY恵だったのです。元々は神降ろしの巫女として各地の祭事を転々としていたところ、何かの罪で奴隷の身分に落とされ、そのままK哉さんの家に買われて行きました。

この元巫女はかなりの美貌の持ち主であったようで、すぐに若主人(K哉さんの前世)の目に留まり、密かに夜伽(よとぎ)の相手をさせられているうちに図らずも懐妊。それを知ったA子さんは逆上し、機会を狙ってY恵をなぶり殺しにしてしまったのです。まさに血塗られた前世としか言いようのない、惨憺たる地獄絵図でした。

さすがに見たままを伝えることは憚られ、「前世の因縁が原因でY恵から強い恨みを受けています」と簡単に申し上げておきましたが、その頃にはすでに騒霊現象だけではなく、A子さん自身にも体調不良などの悪影響が現れて始めており、事は急を要すると強く感じました。

愛情問題に絡んで強烈な恨みを受けている時は、
過去世での悪因縁の存在を疑うべき

電話越しの遠隔除霊ではどうしても限界がありますので、直に相談できる密教行者をご紹介して、できるだけ早期に行かれるようにお願いしました。幸い初回のご祈祷だけで屋内で起きていた怪現象は止み、体調の方もかなり持ち直しました。そして、その後も引き続いて呪詛返しを執り行い、件(くだん)の行者から「これで完全に封じることができた」とのお墨付きを得たのが約1年後ということになります。

その間、K哉さんと別居して冷却期間を設けた時期もあったようですが、離婚には至らなかったとも伺っていますので、恐らく現在も一緒に暮らしておられるはずです。
この陰鬱で異様な鑑定実例にあえて教訓を見出すとすれば、愛情問題に絡んで誰かから強烈な恨みを受けているという場合、それは前世過去世での悪因縁に起因していることが多いということ。さらに過去世において巫女や霊媒、宗教修行者などであった者は現世においても桁外れの念パワーを保持していることがある、という点でしょうか。

Y恵が修した呪詛の詳細は不明ですが、彼女が引き起こした騒霊現象には式神的な霊体が関わった形跡も見られたので、陰陽道系の術を使った可能性はあります。ただし、A子さんを排除すればK哉さんを独占できると考えて意図的にそれを執り行ったのか、あるいは無意識のうちに強烈な恨みの念が発動した結果なのか、その辺の事情は全く分かりません。本人はA子さんが密教行者に相談した直後に行方をくらまし、いまだにその生死すら分かっていないので、確かめる術(すべ)もないのですが…。